この記事では、過去の暴落局面を振り返り、いつか来るであろう暴落に対し、どのような備えをしておくべきなのかを紹介します。
内容はシンプルですので、初心者から上級者まで、自身のPF見直しの際などにご活用していただけたらと思います。
※この記事の趣旨は、危機を煽るわけでも、下落を利用して儲けようという呼びかけでもなく、パニックにならないように備えようというものです。
- 自然災害同様、平時の備えが重要
- 明日暴落したら、耐えられる?
過去の暴落局面を振り返る
有名な暴落といえば以下の3つです。
- ブラックマンデー:1987年10月〜
- リーマンショック:2007年10月〜
- コロナショック :2020年3月〜
これら3局面を使用し、以下の3要素について比較してみます。
- 最大下落率
- ピークまでの期間
- 暴落前の株価に戻るまで
暴落局面と言えば1929年の世界恐慌がありますが、そこに居合わせた人はもう少ないことに加え、あまりにも恐ろしすぎるため、今回は比較に出しません。
最大下落率
下落前の最高値から、下落の底値までの値幅です。
- ブラックマンデー:-22%
- リーマンショック:-53%
- コロナショック :-34%
「家を買えた」「車を買えた」など、対処できない後悔が襲います。
下落の開始からピークまでの期間
下落前の最高値から、下落の底値までの期間です。
- ブラックマンデー:1日
- リーマンショック:1年半
- コロナショック :20日
ブラックマンデーは、たった1日で-22%です。
リーマンショックは、1年半かけてジワジワと下落を続けています。
これぞ無限ナンピンです
追加投資した分が即座に消え去るなんてことも…
暴落前の株価に戻るまで
下落の底値から、下落前の最高値に戻すまでの期間です。
- ブラックマンデー:1年半
- リーマンショック:5年
- コロナショック :9ヶ月
リーマンショックでは、戻るまでに5年を要しています。
人生に色々と変化が起きててもおかしくありません。
こう比較してみて…
コロナショックはイージーモード?
コロナショックは他と比べると大したことはなかったかのように思えてしまいます。
下落率も、下落期間も、他と比べて軽いものとなっています。
コロナ時はいろいろとあたふたしてるうちに値を戻しました。
感染症ということで実生活にも様々な影響があった為、想像以上にあっという間という感覚です。
とはいえ、コロナショック時の心理的変動はまだ覚えています。
まだまだ初心者だったあの頃、何が何だかわからないなか、不思議と売りたくなり、全保有株を手放しました。
安くなったら買い戻そうなんて思っていましたが、あれよあれよと値を戻してしまい、大した安値づかみはできませんでした。
しかし、最底から若干戻したあとの低迷期にて仕込むことができました。
結果的にそこから育ってくれたため、なんとか続けることができました。
保つべきは、資産ではなく心
株価の推移だけを見てはいけない
忘れてはならないことは
我々は過去の結果を見ている。
ということです。
どの暴落も最終的には全て暴落前の水準に回復しているため「持ってれば戻る」と考えてしまいます。
確かに、結果的にはそうでしたし、今後もそうなると信じています。
しかし、結果だけを見ていたら気づけないことがあります。
それは、暴落の渦中に巻き込まれている状況での心理的ダメージです。
- 朝起きたら資産が8割に減っている
- 底がわからない下落が1年以上続く
- 半減した資産が戻るのに5年かかる
冷静でいられますか?
誰しもがこう思います。
一度想像してみましょう
- 暴落はチャンス!
- 暴落が待ち遠しい!
- 暴落したら一括投資!
こんな能天気なことを言ってられるのは、株価が順調に値上がりしている時だけです。
- 朝起きたら-22%
- 底が見えずに下げ続ける
- チャンスだと思って買付したがさらに1年下げ続ける
これに居合わせたとして想像してください。
- これがチャンスですか?
- 飛び跳ねて喜べますか?
- レバレッジをかけれますか?
- 平常心で積立投資できますか?
- 株価が戻ると思いますか?
- 1年間ガチホしたら資産が半分に
- 4年経っても元に戻らない株価
- ひたすら下げ続ける株に積立投資
まだ大丈夫、これはチャンスと思えますか?
間違ったことはしていないと思えますか?
現金で持っておけばと後悔しませんか?
長期投資とは、こういった地獄のような状況を乗り越えなければならないのです。
いざ暴落に巻き込まれたとき、とても冷静ではいられません。
事前に準備し、備えを万全にしていた場合にのみ、暴落はチャンスとなるのです。
暴落が来ない時はもちろん、暴落が来たときも利益を狙いたいものです。
大切なことは
過去の結果を見ているだけでは準備できません。
我々は未知の未来に投資しているのです。
あらゆる未来を想像し、何があっても自身の心のコントロールできるよう、事前の綿密な準備が必要なのです。
だからこそ、リスク許容度を認識し、自分に合った適切なリスク制御が大切なのです。
そのための王道かつ代表的な手法が、アセットアロケーションの見直しです。
株式だけだと大惨事となる状況でも、
- 現金比率を高める
- 株式の分散を追求する
- 債券や金を混ぜる
これらにより、全体的なダメージの大幅な軽減を狙うことができます。
荒れ狂う相場変動により心をすり減らし、投資をやめてしまっては元も子もありません。
リターンを求めて重いリスクを負うより、とにかく投資を続けることが重要なのです。
正しい投資はありませんが、間違った投資はあります。
いかなる変動にも臆しない、心地良さを重視した投資を続けましょう!
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