暴落に備えるのは良い考えだと思いますが、その全振りは不適切。
ほとんどの市場は、ほとんどの期間上昇しているのですから、フルインベストメントならともかく、フルキャッシュは一時的だとしても少々ギャンブル的。
投資の長期継続という観点において、心理的安定のためにキャッシュを持つことは適切です。ただその比率は、「今後暴落が起こるかもしれないし、起こらないかもしれない。仮に起こるとしても、起こるまでの間に株価は上がり続けていて、ようやく起きた暴落がそれまでの上昇を打ち消すほどのものではないかもしれない」ということを考えたうえで決定しましょう。
久しぶりにチャートに線を引きました。チャートは【S&P500】です。
以前から当ブログを閲覧いただいている皆様でしたらおわかりかと思いますが、この線、特に意味はありません。ただ単に画面に定規をあてただけであり、なんのテクニカルな分析もありません。しかも当てるたびに若干ズレるというミスリードの塊のようなものです。
…これが『さとりライン』です(激寒命名(氷属性))
そんな線ですが、今回はこれを題材にして書いてます。
この線は基本的に3本線で構成されており、
- 上線:スーパー高値ライン
- 中線:なんでもないライン
- 下線:スーパー安値ライン
といった意味合いです。
(この線の価値や意義は置いといて)これを見ると、現在は上線と中線の間に位置しているため、どちらかというと高値圏であると見受けられます。
そのため「今は投資すべきではなく、持ち株の利確を進めてキャッシュを充実させるべきなのでは」と思ってしまうこともしばしば。
でもね、見てほしいんです↓2011年〜2016年あたりを見てほしいんです↓
2011年後半に大きく下落し、その翌年から回復相場となっていることがわかります。
2012年に2度ほど中線を下回っていますが、それ以降は常に高値圏。スーパー高値ラインに沿った値動きで株価は上がり続け、2016年にようやく大きめの下落が訪れます。
暴落待ちが渇望した投資チャンス。うまくここで投資できたなら、以後は含み損に悩まされることなく資産形成ができているでしょう。
ただ待ってください。この暴落待ち投資は正解だったのでしょうか?
さっさと投資してた方がプラスでした。
さすがにスーパー高値ラインで投資したものはマイナスになったようですが、それ以前の「若干高値圏」でのものはプラスのまま。
これが暴落待ちのリスクですね。暴落待ちの構えを取ってすぐに暴落が来たのなら、それはお見事大爆益。ただ構えてから5年後に暴落が来てしまっては…それは『負け』でしょう。
さらに怖いのは、3年ほど我慢しても暴落が起こらず、痺れを切らして投資したところが天井だった…というパターン。これは本当にやる気を無くす。我慢の日々は何だったんだと嘆き悲しむ結果に。
やはり、ほとんどの市場は、ほとんどの期間上昇しているのですから、若干高値圏に思える相場でもある程度は株式を保有するべきなのでしょう。仮に現金を作りたくとも、売ってキャッシュを作るのではなく、追加投資をせずにキャッシュを貯めるくらいがちょうどいいのかもしれません。
こういった↓「微妙に高値かも?」な時期でも投資を継続していることが、資産形成のコツなのでしょうね。
ちなみに、「ほとんどの市場は、ほとんどの期間上昇している」ですが、これは書籍『JUST KEEP BUYING』に書かれている言葉です。よかったら読んでみてネ。
最後に改めて、本記事内の「微妙に高値」や「スーパー高値」といった相場感は、すべて例の『激寒命名ライン』に基づいて算出されたものですので、まぁその程度のものだと思っていただくようよろしくお願いします。
今回はこんな感じ。2024年に入ってから相場はずっと好調だけど、これはいつまで続くかな。バカみたく楽観的なのはアレだけど、悲観的すぎるのも良くないと思う。ちょうどいい塩梅を保って、上手に資産形成を続けていきたいところです。
それじゃ、またね!
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