投資全般

SKEW指数、ブラックスワン指数について

 ※不安を煽る内容に思えるかもしれませんが、そういった意図はございません。

 こんにちは、さとりです。今回は【SKEW指数】について。

 SKEW指数とは、テールリスクの発生度合いを表す指数であり、ブラックスワン指数などと呼ばれたりもします。

 「大丈夫かな、暴落しないかな…」「これから先、ちょっと下げてくるかな…」みたいな警戒心が数値化されたものって感じです。

 S&P500におけるコールオプション(買う権利)とプットオプション(売る権利)のボラティリティの差から計算され、毎日1回算出されます。

 つまり…S&P500の見通しについて、市場参加者が「将来的に上がるだろう」と思っているほどSKEW指数は下がり「将来的に下がるだろう」と思っているほどSKEW指数は上がります。

 具体的な数値としては、平時であれば「120〜140」を行き来するような印象です。これから外れるような数値が出続けているならば、買いの判断、もしくは売りの判断に活用するのもアリかもしれません。

 ちなみに…本記事を書き始めた「2月14日」の数値は「170.52」です。なおこの数値、めちゃくちゃ高いです。市場参加者の「将来的に下落する」という思いが相当強いということです。

 数値が高いからといって慌てる必要はありません。どうやらそこまで即効性のあるものではないようです。過去の事例を見てみましょう。

 上のSKEWチャートのとおり、2021年6月にもSKEWは170を超えています。では、その後株価はどう動いたでしょうか?

 SKEWが170を超えたのが2021年6月25日。株価が大幅な下落を始めたのが2021年12月31日。この半年間、株価は上がり続けていました。

 また、その半年間のSKEW指数はかなりの高水準を推移していました。(下のチャート、青ライン以上が高水準)

 SKEW指数が高水準にありながらも、株価は上昇を続けていたということです。

 つまり、SKEW指数が高水準になったからといって即座に全ての株を手放したりしてしまうと、備えていた下落が訪れるまでの上昇を取り逃すことにつながるということです。

 そして、このときは半年で下落が開始されましたが、これが数年になるかもしれませんし、そもそも下落が始まらないということもあり得る話なのです。

さとり
さとり
過激に反応する必要はない…って感じですね

 なお、ここまでは「SKEW指数が高いとき」の説明でした。逆に低いときはどうなるのでしょう?

 低いときというのはこんな感じ。1年に数回あるかどうかって感じです。(下のチャート、青ライン以下が低水準)

 では、SKEW指数が115付近まで低下したときのS&P500がどんな状態かを見てみます。

 ちょっと雑だけど…この青い四角に囲まれた部分が「SKEW指数が115付近」になったときです。こうしてみると、そのときどきの底値付近を捉えているようにも見えますね。

 しかし、見てのとおり、これだけを頼りに投資判断をしてしまったら、あまり利益を得られていない事もわかります。2023年3月2日を最後に買いがないことになるので、以後の高騰を享受できてないことになります。

さとり
さとり
扱いが難しい…

 SKEWが高かろうと低かろうと、常に投資を続けることが大事なのかと思います。ただ、その投資対象の選定にあたって、グロースかバリューか、景気敏感かディフェンシブか、株か債券かなど、攻めと守りの配分検討の参考としては活用できるかと思います。

 さて、ここまでSKEW指数について説明してきましたが、最後に、ちょっとした矛盾とも言えるどうでもいい余談をひとつ。

 SKEW指数、別名ブラックスワン指数ですが、そもそもブラックスワンとは確率論や従来の知識や経験からは予測できない極端な事象が発生し、それが人々に多大な影響を与える」ことです。

 そう、予測できないのです。備えることができるのなら、それはブラックスワンではありません。つまり、SKEW指数を見て暴落(ブラックスワン)に備えるというのは、少し矛盾があることなのです。

 むしろ、誰も備えなくなったときにブラックスワンは現れるのです。

 ま、ただの「ですが、この「ブラックスワン」という強い言葉に引っ張られてしまっては、何かしらの判断誤りに繋がってしまうかもしれない…というお話です。

 大多数が備えていないなか、自分だけがブラックスワンに備え、暴落時の投げ売り株を買い漁る…なんて逆転劇は夢があるけど、なかなか難しいよね。

 ブラックスワンへの備えというより、相場の加熱感を感じ取るための参考材料として活用するくらいがちょうどいいでしょう。140を超える高水準にあるときに「ちょっと現金比率高めておこうかな〜」なんて考える感じかな。

 暴落の予見みたいな使い方は…あまりオススメできないかな。コロナショックの3ヶ月前に147で、直前は135。とても暴落の予見には使えないよね。あくまでも「加熱感の感じ取り」なんだと思う。

 …ん?147から135。高水準の緊張が解け、誰も備えていないタイミングだからこそ暴落が起こった。そういう見方もできちゃったり…なんてね。てか某呪い系漫画にそんなシーンがあったような🕶

 今回はこんな感じ。VIXとの連携についても書こうと思ったけど…疲れたしまあいいや。簡単に言うと「高VIX、低SKEWは買い」みたいな感じ。あんまそんなチャンスないけどね…

 最初にも書いたけど、別に暴落煽りってわけじゃない。わたしも株買ってるし、相変わらず爆損もしてる。億り人は夢の先。また今日も爆損だよ💢

 みんなの投資判断の参考になれば幸いです。それじゃ、またね!

さとり
さとり
みんなで爆益!

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