大人になるにつれ、喜びを感じることは減っていく。子供の頃は喜びに満ち溢れていたはずなのに。
欲しいものを買ってもらう。友達と遊ぶ。テストの点数が良い。部活で勝つ。お散歩すらも喜びに繋がった。
感情を動かされたことほど記憶に残る。子ども時代の楽しい時間はあっという間だとも感じるが、思い出せることも多いだろう。喜怒哀楽の揺さぶりこそ、人格形成の最たる要因だ。
だが、その喜怒哀楽。とりわけ『喜』の感情にあっては、歳を取るつれ減ってゆく。
思い返してほしい。最近、いつ喜んだ?大人になると『怒』と『哀』ばかりだ。おまけに『苦』や『酷』まで付いてくる。あなたは最近、いつ喜んだ?
TV番組のジョブチューンや魔改造の夜を見ていると、なんだか泣けてくる。いい歳した大人が何人も、飛び跳ね抱き合い涙する。人目をはばからず、大人になってあれほど純粋に喜べることなんてない。
喜びを忘れた人間は卑屈になる。自分で喜びを生み出せないから、他人の喜びを妬み疎むようになる。自分を高めず、他人を下げる大人になる。
喜びを求めることをやめた途端、人として腐り始めてしまう。
昇進する。給料が上がる。資格に合格する。転職に成功する。ゲームをクリアする。スポーツで勝つ。愛を伝える。結婚する。子供の成長を見届ける。そして、感謝される。
喜びは掴みに行かねばならない。考え、努力し、自分を高め続けた人のみが喜びを手にする。
幸せは歩いてこない。だから歩いてゆく。
幸せの扉は狭い。だからしゃがんで通る。
幸せの隣りにいてもわからない日もある。
一日一歩、三日で三歩。
三歩進んで二歩下がる。
堕落することなく、腐り落ちることなく生きていきたい。
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