この記事では、人気の超高配当ETF【QYLD】とそのお友達である【XYLD】について紹介します。
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どちらも爆発的な分配利回りを誇るETFであり、世に蔓延るインカム大好き人間からは「寿司より好き」とまで言われている(?)ものです。
今回は、これら2つの特徴を整理し、どのような実績を挙げてきたのかを比較してみましょう。
追記:2022年5月時点、激しめの横ばい相場の中、カバードコールは絶好調です!
QYLDとXYLDを比較
早速ですが、表にすると以下のようになります。
※各情報は、2022年4月1日時点のものです。
基本情報の比較
また、それぞれの直近1年利回りは
- QYLD:12%超え
- XYLD:10%弱
となります。
根本の差は「ベンチマーク」
これら2種の根本的な差とは、それぞれが指標とするベンチマークです。
- QYLD:Nasdaq100
- XYLD:S&P500
この違いこそが、それぞれの基準価格の変動要因であり、分配金額に差をつけるものなのです。
実績を比較
年間分配金の履歴
QYLD
XYLD
過去の分配金を年単位でまとめたものです。
- QYLD:上下はするが常に高い
- XYLD:分配金額は増額傾向
このように見て取れます。
また、直近5年の増配率を比較すると
- QYLD:+8.42%
- XYLD:+28.60%
となるため、増配という観点で見た場合、差は歴然ですね。
設定来リターン
QYLD
XYLD
- オレンジ:配当のリターン
- グリーン:株価のリターン
価格の推移には大きな差がありますね。
- QYLD:下落傾向(設定来マイナス)
- XYLD:プラス圏を維持
【XYLD】の方が半年ほど早く設定(ETFとして誕生)されているため、その期間分だけ成長に差はあるものの、値動きの傾向としては以上のとおりです。
カバード・コール戦略の仕組み上基準価格の値上がりはあまり期待できないとされる中で、【XYLD】はだいぶ健闘していると言えるでしょう。
対して【QYLD】はベンチマーク(Nasdaq100)のボラティリティが非常に高いため、値上がりできずに下げ分だけ削り取られているような印象です。
【XYLD】は値上げと増配を続けているため、特殊な仕組みではあるものの、【VYM】などといった優秀な高配当ETFと同類に思えてきますね。
【QYLD】は含み損など気にもとめず、異次元の利回りでそれをすべてひっくり返しており、プラスリターンをすべてインカムで占めるという極端すぎる実績を残しています。
カバード・コール戦略のETFに売却益は求めず、含み損など気にもせず、とにかくひたすら分配金をかき集めるならば、【QYLD】がズバリ最高の投資先なのでしょう。
長期投資なら?
これら紹介した傾向から考えると
- QYLD:目先で多額の分配金がほしい
- XYLD:分配金の成長をある程度期待
となるため、長期投資用として保有するのならば、成長要素がある【XYLD】に軍配が上がりますね。
ただ、1つだけ懸念があります。それは【XYLD】の「出来高の低さ」です。
まぁ、大きな懸念ではないのですが、【QYLD】の10%ほどしかないので、なんだか温度差があるな、と…
仕組みを知ること
トレード・オフの関係
これらカバード・コール戦略のETFには、いくつかの運用ルールが定められております。
その中で最も分配金に影響するのは
- 単期利回りの最大値が1%
だということです。
つまり、分配金利回りのために高いボラティリティ(=オプションプレミアムが高い)を求めることも重要ですが、基準価格の上昇も重要だということです。
[$15.00]の1%は[$0.15]ですが、[$25.00]だと[$0.25]です。
年間にすると[$1.8]と[$3.0]であり、大きな差になります。
ただ、カバード・コール戦略において基準価格の上昇を求めることは、必然的に低いボラティリティ(=オプショプレミアムが安い)を求めることになるため、この場合は単期利回り1%を達成できるかが怪しくなってきます。
キャピタルゲインは狙わない
本来、カバード・コール戦略とは「横ばい相場」での利益を狙う手法です。手法の仕組み上、指標(原資産)の価格上昇をあえて捨てることになるからです。
また、ETFの運用ルールである「単期利回りの上限が1%」ということも頭に入れておかなければなりません。
【QQQ】と【QYLD】の分配金を再投資した場合の比較です。
次に、【VOO】と【XYLD】の比較です。
いずれも、赤がカバード・コール、青が原資産です。
- QQQ:QYLDの2.4倍ほど
- VOO:XYLDの1.75倍ほど
分配金の高さが自慢でしたが、それをすべて再投資した場合でも、上昇局面に乗った原資産の値上がりには遠く及びませんでした。
繰り返しになりますが、横ばい相場での利益を狙う手法です。上昇局面での利益は原資産に劣ります。
それを踏まえた上で目先の配当金を求めるならば、これらETFは最高の相棒となります。
- 家賃やローンなどの一定額を分配金でまかないたい。
- FIRE目前だから分配金に重きを置きたい。
- とにかく分配金の喜びがたまらない。
- 配当金で毎月素敵な外食!
自分には何が必要なのか。なんのために投資をするのか。
自分の信念に従い、素直な気持ちで投資を続けましょう!
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