この記事では、半導体指数に連動する【SOXX】と、それと同じ指数の3倍の値動きを狙う【SOXL】について、これらの値動きを紹介します。
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今回はひとくち記事です
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結論:長期保有はNG
3倍レバは、
- 基本として1日での売買
- 長くても1週間以内の売買
- よほど自信があるのなら1ヶ月
とするべきです。
そもそも、大抵のレバ商品は「デイリー」なので、数日間にまたがる運用を想定していません。
基準の指数は同じ
どちらも【ICE Semiconductor Index】をベンチマークとし、運用されています。
この2種の価格変動における唯一かつ絶対的な違いは
- SOXX:等倍
- SOXL:3倍ブル
ということですね。
この「3倍ブル」を手に入れるためだけに、等倍である【SOXX】の約2倍にもなる手数料を払っているのです。
実際の値動きは?
単純に比較してみましょう。ETFのコンセプトどおりの値動きをするのなら、【SOXL】は常に【SOXX】の3倍の値動きとなるはずです。
その「3倍」を手に入れるために高い手数料を払っているのですから、それが実現しないのであれば、【SOXL】にその価値はないことになります。
1日単位で見ると
プラスのパターン
例として、4月25日の始値から終値を見てみましょう。
SOXX
SOXL
- SOXX:+2.42%
- SOXL:+7.32%
約3.02倍ですね。しっかりとコンセプト通りの動きです。他の日でも比較してみましたが、概ね2.8倍以上の値動きです。
マイナスのパターン
4月22日の始値から終値を見てみましょう。
SOXX
SOXL
- SOXX:−2.20%
- SOXL:−6.11%
約2.78倍です。意外なことに、1日勝負の場合、下げについてはダメージを抑えられるようです。
また、直近だと4月21日と4月26日もマイナスでしたが、その区間で見ても下げの倍率は3倍未満に抑えられていました。
ジグザグ相場に出くわすと
今回はジグザグの部分を切り取って見てみます。
2022年の1番底から2番底までの区間です。
SOXX
SOXL
- SOXX:−5.85%
- SOXL:−23.24%
約3.97倍です。これが「逓減」なのでしょうね。ジグザグ相場の中保有し続けることが愚か極まりないことがよくわかります。
私は愚か者です(涙)
また、少し期間を後ろに伸ばし、値上がりのピーク時まで範囲を広げてみた場合は…
SOXX
SOXL
- SOXX:+12.06%
- SOXL:+25.36%
約2.10倍です。3倍レバの価値が薄れていることがわかります。これではまるで2倍レバですね。
あなたはこの事実を見てどう思いますか?
- 結局SOXLの方がプラスじゃん
- 上がるまでガチホでいいじゃん
こう思いますか?
極短期間での取引だとおおよそ3倍の値動きをしてくれます。しかし、ジグザグ相場にたったの2ヶ月間遭遇してしまっただけで、下げは4倍、上げは2倍となるETFになってしまいました。
これが半年、1年と続いたとき、果たしてどうなるのでしょうか…
あなたは3倍ETFを買ったのですよ?等倍ETFよりも3倍儲けようとしたから、このETFを買ったのです。
その前提が崩れたとしても、あなたは保有し続けますか?一度、この手のETFの取扱い方を整理しておいたほうがいいでしょう。私はこのタイミングで売り、ある程度の確定益を確保できましたが、これ以降レバETFは極短期運用としています。
良好な3ヶ月を切り取ると?
2021年10月からの3ヶ月
2021年の中でも、ひときわ上げ基調となった3ヶ月間、10月頭から12月末までの区間を抜き出してみます。
- 青:SOXX
- 赤:SOXL
この区間でのリターンは
- SOXX:+21.87%
- SOXL:+69.89%
3倍ではなく、約3.19倍という結果になりました。これまた3倍ではないのですが、高い方にズレているので、そこまで不満を漏らす人はいないでしょう。
ジグザグ相場にさえ出くわさなければ、ある程度の期間保有していても問題は無いようです。
2021年の年間チャート
- 青:SOXX
- 赤:SOXL
なんだかんだ、2021年は年間を通して上げ相場でした。
それぞれの年間リターンは
- SOXX:+44.09%
- SOXL:+118.84%
となっています。
3倍ではなく、約2.7倍という結果になりました。全体としては上げ相場でしたが、やはりジグザグを挟んだことで、パフォーマンスは落ちました。
長期保有には向かない
分散投資の教科書「アセットアロケーションの最適化」には以下のように記載されています。
レバレッジ型ETFは短期的な賭けをすることが目的。
長期投資には向かないので絶対に避けたい。
懸命な人はレバレッジ型ETFは避けるべき。
まさしくそのとおりだと思います。レバレッジ型ETFの仕組み上、逓減という避けられないデメリットがあるため、長期投資には向きません。
手数料のコンマ数%に敏感になるのに、逓減のデメリットは無視をする。これはいかがなものでしょうか?逓減はリスクではなくデメリットです。短期運用をすることで、それを避けることができます。
賢く扱いましょう。レバレッジETFは、極短期、できる限りほんの数日での運用とすることを推奨します。
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