この記事では、株式買付における最大の悩みどころ、買付時期を見誤ることによる高値づかみについて紹介します。
売買益を狙うトレーダーにとって、高値づかみをしてしまうことは最大の失敗です。
では、長期投資を進める個人投資家にとってはどうなのでしょうか。
- 高値づかみを恐れることはない
- 最強の味方は「時間」
- 困ったら「ドルコスト平均法」
はじめに
投資家の誰もが嫌がる「高値づかみ」
自分が買った直後に値下がりを始める。これは誰もが経験したことでしょう。
しかし、株を買わないことには資産は増えないのです。
ここでは、高値づかみしてしまっても問題ない、安心して買付を続けようと思える資料を紹介します。
とにかく長期で考える
ピーク時に買付した場合のリターン
惜しくも株価ピークに投資してしまうものの、それをそのまま保有し配当を再投資した場合にトータルリターンはどうなっているか、以下の資料にて説明されています。
出典:株式投資 第4版
(ジェレミー・シーゲル著)
この棒グラフは投資期間毎のトータルリターンを表しています。
左から30年、20年、10年とされています。
この資料では計測期間を20世紀の100年間としていますが、基本的な考え方は現代でも変わらないでしょう。
これによると、たとえ暴落前という最悪のタイミングで購入していたとしても、長期保有をすることで高いリターンを得ることができ、さらに株式が他のアセットクラスと比べて圧倒的であることがわかります。
重要なのは、買うタイミングを見定めることではありません。
長期保有を続け、配当再投資による複利の効果を得ることなのです。
そもそも、なぜ高値とわかる?
当然ですが、今が高値だというのは、未来にならないとわかりません。
来週暴落するかもしれないし、今後10年間上昇するかもしれません。
間違いないのは、過去の成長率から考えると、未来から今を見たとき、今は間違いなく安値です。
どんなに相場がバブルだ高値だと騒がれていても、長期投資を進める投資家にとって、それはただのノイズ、文字通り雑音です。
(毎日「もうすぐバブルは崩壊する」と言っていれば、馬鹿でもいつかは当たります。そうするとその馬鹿は見事預言者となり、投資評論家としてビジネスを進めていくことでしょう)
長期投資を進めておきながら「今は高値」だと買付を躊躇してしまうことは、長い目で見たときに大きな損失なのです。
長期で見た場合、これが最も高いリターンとなるのです。
時間を味方にすること
機関投資家と個人投資家で、それぞれ武器が違います。
機関投資家はケタ違いの圧倒的な【資金力】が武器です。
対して、個人投資家の武器は【時間】です。
この武器が、投資における最強の武器であり、全ての個人投資家を裏切らない頼れる味方なのです。
個人投資家は、どんなに含み損が出ていていようとも、誰から怒られるわけでもないし、仕事をクビになるわけでも有りません。
黙って持ち続け、配当金を受け取り、再投資して反発を待つ。
あるいは、全てを忘れて数十年持ち続け、配当金で元を取る。
一度買ったら、いかに損失が出ていようと、そのまま持ち続ける。
以下に、長期投資家にとって非常に有名な資料を載せます。
出典:ウォール街のランダム・ウォーカー 第12版
(バートン・マルキール著)
1950年〜2017年という期間内のいずれかのタイミングにて【SP500】へ投資した場合の、保有年数別のリターンについて示されています。
当該期間には様々な下落や暴落がありましたが、株を手放さずに長期保有をしていた場合、それらの激しい相場を乗り越え、結果的に圧倒的なプラスリターンをもたらしていたのです。
あれこれ考えて時間、体力、精神力を使うのは、ただの消耗でしかありません。
どうぞ、不安なさらず、安心して高値づかみしてください。
終わりに
下落時に安く買付することが、最も単純に利益を生み出すことは誰もが知っています。
しかし、それを狙い、それも継続的にできる投資家は1%もいません。
たとえラッキーで儲けたとしても、それをもう一度狙うことは厳しいでしょう。
下落のタイミング、下落が終わったタイミングなんてものはわかるわけがないのです。
下落だと判断し資金を全て投資したところ、更に下落。なんてことはよくある話です。
だからこそ、定期的にコツコツ買付する方法が推奨されているわけです。
基本の投資をドル・コスト平均法とすることが、王道かつ最適な投資方針と言えます。
ドル・コスト平均法とバイ・アンド・ホールドで長期戦
これが、全て保個人投資家に共通する「打倒株式市場戦略」なのです。
この戦略の前には、高値づかみなんて恐れることはありません。
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