こんにちは、さとりです。今回は債券のお話。
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最近は債券が注目されていますね。皆さんは債券ETFを保有してますか?
私はリスク資産の15%程を占める程度に【VGLT】を保有しています。保有の目的は【株式との逆相関】です。株が下落したタイミングで債券ETFが高騰することを期待しています。
債券ETFが上昇のピークを迎えたとき、それを売って株を買う。そんな逆転劇を夢見ているのです。永遠にガチホというわけでなく、売りたいときにガンガン売っていく感じです。
毎月インカムも魅力的ですが、私の保有目的としては、それはおまけ的存在です。
今回はそんな債券ETFの現状についてご紹介します。
債券と債券ETF
債券ETFは債券の集合体です。よって定期的なインカムがあることはほぼ確定していますが、債券とは違いその額は確定していません。また、債券の場合は満期で投資額が戻ってきますが、債券ETFにはそういった概念はありません。満期なんてありませんし、ガンガン価格変動します。
どちらも良し悪しがあります。ニーズによりけりです。なんとなくですが、すでに十分な資産を持っている人は「債券」を保有しているような気がします。あと「債券」はなんだか上級者向けのイメージです。
「債券ETF」は手軽に売買できるし、1口あたりの金額も小さいので、万人向けといった感じでしょうか?
尺取り虫のおはなし
さて、そんな債券ETFですが、最近はなかなか調子がよろしいようです。米国の金利上昇に幾分かの終わりが見えてきたことから、将来的な利下げの織り込みがされ、価格が上昇傾向にあるようです。
長期国債ETFの【VGLT】は、10月末に一旦の底を打ち、ジグザグしながら上昇傾向にあります。
- 青:VOO
- 緑:VGLT(似た色ですみません。上の線です)
この期間を見ると、株価は横ばいですが、債券ETFは上昇しています。
ついに逆転のときが来たようです。債券ETFはこの1年間株以上に苦しんでいました。
- 青:VOO
- 緑:VGLT
直近1年で見ると、債券ETFの方が圧倒的に不調です。一時的に「-30%」になることもありました。金利上昇の影響が直撃しています。
ただ、ここまで下落してくれたからこそ、その反発も凄まじくなるはず。尺取り虫のことわざをご存知ですか?
伸びるために縮む。これまでの下落は、次の反発のためのものです。
とにかく逆相関狙い
繰り返しになりますが、私が債券ETFに求めているのは【株式との逆相関】です。ドカンと下げたときにバゴンと上がることを期待しているのです。
これはコロナショックのチャートです。
次はリーマンショックのチャートです。
これを待っているんです。さすがにこれは10年に一度のレベルですが、そこまで行かなくても、とにかくこんな値動きを待っているのです。
書籍「アセットアロケーションの最適化」によると、株式100%のPFよりも、債券を1割程度混ぜたPFの方が長期的なリターンは高くなるとのことです。
出典:アセットアロケーションの最適化
(ロバート・カーバー著)
まさしく逆相関の一撃です。株式下落時のリバランスにより「株式の安値仕込み」ができるため、結果的にリターンが向上するのです。
異なるアセットクラスへの分散投資は、リスクの低下だけでなく、リターンの向上にも効果を発揮するのです。
また、株式が下落するタイミングで債券が支えるため、資産全体の下落を抑えられます。売却による逆転狙いでなくとも、保有しているだけで下落を抑えてくれるのは心強い。
長期的には株式に劣る
債券ETFが輝く今、つい株式を手放して乗り換えたくなってしまいますが、ここで一旦冷静に。長期的に見た場合、債券ETFの価格上昇は株式に大きく劣ります。
これは【VOO】と【VGLT】を比較した11年間のチャートです。
【VGLT】が大きく劣後していることがわかります。極短期間では株式に勝ることがあっても、長期では勝てないのです。
このことは、名著「株式投資」でも紹介されています。
出典:株式投資 第4版
(ジェレミー・シーゲル著)
長期投資で戦っていくのなら、資産の大半を占めるコア資産は株式にするべきなのです。債券はあくまでも総資産の一部、株式をサポートするくらいの量が望ましいでしょう。
総資産に占める債券ETFの比率は「10%〜40%」がいいのかと思います。勇敢に挑むならば比率は低くし、守りを重視するなら比率は高くする。正解はありません、それぞれのスタイルに合わせ、適切な比率を見つけていきましょう。
買い場の最中
利上げがされているいま、債券ETFは絶好の仕込み時となっています。総合債券ETF【BND】にあっては、設定来安値をつけるほどの状況です。
10年以上訪れなかった仕込み時です。ここで買わずにいつ買うのでしょう?確かにまだ値下がりするかもしれませんが、過去と比べたとき、今は間違いなく圧倒的安値です。
金利上昇が影響し、米国のインフレは徐々に鈍化しています。強烈なインフレ傾向が新たに観測できない限り、今予想されている以上の利上げはされないだろうと考えられます。
株式100%で戦うスタイルではないのなら、少しばかりでも仕込んでみてはいかがでしょう?資産額が多かろうと少なかろうと、債券ETFはポートフォリオのリスク調整に役立ちます。
分散投資の経験は早いうちから積んでおくべきです。本気でリスク分散を考える段階に到達したとき、きっと役立ちます。
投資の基本は守り続けることです。資産を安定的に保ち続けてさえいれば、世界経済の成長とともに資産額も勝手に増え続けます。
国の分散、セクターの分散、アセットクラスの分散。分散にも様々な種類がありますが、王道の分散は「債券への投資」です。
ひたすら保有を続けてインカムを受け取り続けるもよし。私みたいに逆相関による逆転劇を狙うのもよし。とにもかくにも、保有しないことには始まりません。
株とは仕組みが違うものであり、戸惑う部分もあるかと思いますが、これを機に保有してみてはいかがでしょう。
長期投資において重要なのは、相場から退場せずにしがみつくこと。高いパフォーマンスを狙うのではなく、投資を続けることが大切です。続けてさえいれば、パフォーマンスは勝手についてきます。
分散を駆使したリスク調整を続け、定期的に受け取る分配金の再投資により複利効果を最大限享受し続けることが、長期投資における勝利の秘訣なのです。
利上げによる景気後退が懸念されており、今年もまた荒れ狂う相場となることが予想されます。飛ばされないようしがみつくだけでなく、チャンスとして乗りこなすような戦略も狙ってみてはいかがでしょうか?
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